2023年からのJPA新体制について

2023年からのJPA新体制について報告します。
2023年度より以下1名の理事が退任し、1名の理事が新任することとなりました。

退任

  • 小森 一喜(株式会社MIXI)

新任

  • 楠田来安(株式会社モバイルファクトリー)

現任

  • 佐藤 健太(株式会社ディー・エヌ・エー)
  • 福本 貴之(株式会社はてな)
  • 尾形 鉄次
  • 小林 謙太
  • 大月 英照

引き続きJapan Perl Associationは日本でPerlを様々な形で活用する企業、そしてPerlを楽しむ人々とコミュニティを繋げ、支える役割を担ってまいります。皆様のご支援とご協力の程、よろしくお願いいたします。

2023年度 Japan Perl Association 賛助会員募集のお知らせ

日頃よりお世話になっています。本記事は、2023年度の一般社団法人Japan Perl Associationの活動をご支援いただける賛助会員を広く募集する記事になります。

賛助会員としての参加をご検討いただける方、お問い合わせやご応募はこちらのフォームからお願いいたします。Japan Perl Associationの更なる発展のため、皆様のご支援を心よりお待ちしております。

https://forms.gle/vgPwNQKDtYnbBVUV6

法人概要

Japan Perl Association (JPA) は日本におけるPerl言語の啓蒙及び促進を推進するための団体です。Perl技術を用いている企業間での意見交換等を通したネットワークの構築および30年来に培われてきたPerlのベストプラクティス等のノウハウや最新の事例などの紹介を通し日本におけるPerl技術者の質向上を図ることによりPerl技術の発展に寄与することを目的としております。

他の同様の法人と違い、ネットワーキングや交流、もしくは言語の発展を支援するだけではなく、Perl言語を扱う企業の皆様がどのようにすればよりPerlの力を最大限に発揮できるのか、Perl技術者の方達、そしてPerlを新たに覚える方達が安心してPerlを使って開発を行っていけるのか、そしてそこに新たに雇用を生み出していくにはどうすればいいのかを主軸に考えていきます。

主な活動内容

Perl技術者・企業のネットワーク

JPAに参加している会員同士のコミュニティ・ネットワーク作りに取り組みます。Perl、それを取り巻く環境、そしてそのユーザーを熟知したJPAだからこそ可能な交流会、イベントの運営、そして人的リソースの紹介を目指します。現在、各地Perlコミュニティへの講師派遣などを行っています。

Perl研修

Perl技術の基本から、クラウドコンピューティング等を含む高度な技術まで、Perlが有効活用できる様々な分野の研修を日本各地で行います。新しくPerlを覚える新入社員や、より高度なシステムでの使用のための準備が必要な方など、セオリーだけではなく実践的な内容を取り扱います。2014年度よりその一環として、大阪や東京など日本各地で開催される「Perl入学式」の開催を支援しています。 また2017年度より「法人向けPerl入学式」の提供を支援させて頂いております。 さらに、新型コロナウイルスがまん延した2020年以降は、YouTubeなどを活用したオンラインでのPerl入学式の提供も支援しています。

カンファレンス運営

Yet Another Perl Conference Asia (YAPC::Asia)を2009年度よりJPAが開催・運営をして参りました。YAPCは世界中でPerl技術者によって開催されていますが、東京で開催されていたものは世界最大の規模を誇ります。YAPC::Asia Tokyoそのものは10周年を節目に終了しましたが、それに代わるカンファレンスを以下の通り開催しました。

また、2020年度はYAPC::Kyoto 2020の開催が新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響で見送りとしておりましたが、2022年度でYAPC::Kyoto 2023として開催を実現しました。

今年度は来年2月頃を目標に広島での開催(YAPC::Hiroshima 2024)を計画しております。 ぜひご支援を賜れますと幸いです。

Perlドキュメントワーキンググループ

Perlを学びやすい環境作りとその支援のためのワーキンググループを2022年度から行い、下記のようなことを行いました。2023年度は、翻訳データをOSDN.netからGitHubへ移管し、perldoc.jp を継続できる状況を作れればと思っております。

perldocの翻訳の敷居を下げるため、チュートリアルや対訳表の整備や初学者におすすめするコンテンツのまとめ 。また、最近のPerlの動向を掴むために役立つPPCsの翻訳なども行なっております。

活動内容の詳細は、次のブログにまとめております。

blog.perlassociation.org

Perlリソースの開発・管理

ドキュメントやベストプラクティス等のノウハウをWebで誰でも閲覧できるよう、管理していきます。現在、Perl技術開発の支援として海外イベントへの技術者派遣の渡航費補助を行っています。また、最新の技術や次世代の技術とPerlの組み合わせ方なども紹介していきます。perldoc.jp のシステム保守も行っております。

運営費・年会費について

JPAは会員の皆様の会員費を以て主な資金源としております。日本におけるPerl技術の普及は会員の皆様のご協力無しではありえません。会員の方々には以下の年会費をお願いしております。

  • プラチナ会員
    • 60万円 ( 会員費 20万円 + YAPCスポンサー料金 40万円分 )
  • ゴールド会員
    • 30万円 ( 会員費 10万円 + YAPCスポンサー料金 20万円分 )
  • シルバー会員
    • 年会費10万円
  • ブロンズ会員
    • 年会費5万円

会員特典

ご希望の場合、会員の方には以下の会員特典を提供させていただいております。

カンファレンスでの企業紹介枠の提供(ブロンズ会員以上)

カンファレンス、懇親会等において、Perl技術者達に会員企業をアピールする時間を設けさせていただきます。優秀なPerl技術者達と直に話す良い機会となるはずです。

研修等で使用する資料でのPR(ブロンズ会員以上)

研修資料等を配布する際に御社の宣伝材料等を配布させていただきます。 紙の資料の配布の他、研修でのスライド資料投影の合間に動画や画像でのCMを流す等の対応が可能です。詳細はご相談下さい。

研修・講習費の割引(シルバー会員以上)

研修・講習の参加費用に会員様特別割引を適用させていただきます。 「法人向けPerl入学式」などがそれに該当します。


以上となります。 どうぞよろしくお願いいたします。

Perlドキュメントワーキンググループの立ち上げからの半年の活動報告

こんにちは。id:kfly8 です。

昨年、7月からJPAはPerlを学びやすい環境作りとその支援のために「Perlドキュメントワーキンググループ」という新たな試みを開始しました*1。ここでは立ち上げから約半年の活動報告をします。

1. 翻訳の敷居を下げる

Perlに関する和訳は、長年 argrathktatに支えられている状況です。私も今回のワーキンググループ立ち上げをきっかけに翻訳をしてみましたが、技術文書ゆえ嘘はつきたくないですし、気を遣う作業の連続で、二人の貢献の偉大さを改めて感じました。一方、perldoc.jp に翻訳が反映されるまでの仕組みの理解は正直難しく、知らない方が多いのではないかと思いました。

ちょっとした一文の翻訳だけでも、技術コミュニティへの貢献になるにも関わらず、その貢献の敷居が高いのは課題だと思いました。

翻訳の敷居を下げるため、次を行いました。

  1. 翻訳のチュートリアルの刷新
    • 具体的には、翻訳データ置き場のmodule-pod-jp というGitHubリポジトリのREADMEを更新しました。(Thanks @bayashi)
    • 翻訳をしたい場合、このmodule-pod-jp を fork して PRを送るだけです。詳しくはREADMEを参照ください。
  2. 対訳表の追加
    • 初めて翻訳をするとき、例えば「void context」を何と訳すべきか戸惑うと思います。そういった問題を解決するために、対訳表を作成しました。 (Thanks @kfly8)
  3. 翻訳の作業ログの追加
    • 実際の作業イメージが湧くように作業ログも追加されました。(Thanks @bayashi)

2. Perlの学び方の現状に関するアンケートの実施

ワーキンググループの立ち上げ当初、どういった活動をするかブレストを行い、沢山のアイデアが見えましたが、的が絞り込めていませんでした。そこでアンケートを実施しました。

blog.perlassociation.org

アンケートの結果、次のアクションをすると良さそうだとわかりました。アンケートにご協力いただいた皆様ありがとうございました!

  1. リファレンス、コンテキストなど初学者がつまづきやすいトピックの入門コンテンツをまとめる
  2. 最近のPerl、今のベストプラクティスなどがわかるコンテンツをまとめる

3. 初学者がつまづきやすいトピックの入門コンテンツをまとめ始めた

アンケートの結果を踏まえ、初学者がつまづきやすいトピックの入門コンテンツを、スプレッドシートにまとめてみました。素朴な人力まとめですが、数を厳選できるので逆に良いのかなと思ってますが、どうでしょうか?実際に使っていただいて、ご意見など伺いたいです。もちろん他にもおすすめしたいコンテンツなどありましたら、教えてください*2

docs.google.com

4. 最近のPerlの事情がわかるコンテンツの翻訳を始めた

突然の宣伝「3月にYAPC::Kyoto 2023が開催されます!生き生きとした最近の開発の話ができます!YAPC::Kyotoにぜひご参加を!」

ワーキンググループでは、最近のPerlの事情を掴むために、PerlのRFCで受理されたものの翻訳を始めてみました*3。実際に公開したものは以下の通りです。

RFC以外にも、モジュールの翻訳も実施しました。*4

最後に

まだやったら良いことは山積みですが、少しずつでもこういった活動を継続して貢献できればと思っています。 今回の活動内容のご意見、ご感想などあれば、ぜひいただければと思います。

また、活動にご協力いただける方は、ぜひkfly8にお声かけください!私自身、この活動を通じて、知らなかったことに多く出会えて楽しいのでおすすめです👍

*1:開始の告知ブログはこちら。https://blog.perlassociation.org/entry/2022/07/21/103000

*2:掲載の確約ではございません。ご了承のほどよろしくお願いします。

*3:RFCの翻訳はこちらのissueで進行中です。https://github.com/jpa-perl/wg-perl-document/issues/7

*4:モジュールの翻訳については、こちらのissueで検討中です。https://github.com/jpa-perl/wg-perl-document/issues/17

Perlの学び方の現状に関するアンケート結果の簡易レポート

こんにちは。id:kfly8です。

先日、Perlドキュメントワーキンググループの一環で、Perlの学び方の現状に関するアンケートを行いました。回答にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。今後、いただいた情報を元にワーキンググループの活動をしていければと思います。

この記事では、その内容をまとめて報告します。

基礎情報

有効回答数は35件で、うち71.4%の方が現在Perlを書いていただいている方でした。サンプル数としては心ともないため、参考情報としてみていただければと思います。

Perl を初めて学んだとき、インターネットと書籍を組み合わせている方が51%

このアンケートでは、Perl を初めて学んだとき、インターネットから学んでいる方が77%、書籍から学んでいる方が69%いました。利用しているコンテンツの種類は1種類だけでなく、2種類以上組み合わせてるケースが多く、インターネットと書籍を組み合わせている方は51%でした。

Perlを初めて学んだとき、どのように学んだか?

学ぶとき、いくつのコンテンツを利用したか?2種類以上利用しているよう。

インターネットと書籍を組み合わせている方が約半数

Perlを学んだとき、難しいと感じたものは?

Perlを学ぶ時に、「環境構築、Perlのオブジェクト指向、Web開発」などの技術トピックで何が難しかったか質問をしました。回答は「難しいと感じた覚えがない」「難しかった」「非常に難しかった」「学んでいない」から選択する形式で、集計では左から「0点、1点、2点、除外」とラベリングしました。

すると、次の表のとおり「Perlのオブジェクト指向」「リファレンス」が難しいと感じている方が多いことがわかりました。

Perlのオブジェクト指向、リファレンスを学ぶのが難しかったという回答が多かった

技術トピックごとに関連を見ると「環境構築、変数の概念、関数の概念、配列の操作」といったトピックを難しいと感じている方たちと「Perlのオブジェクト指向、正規表現、Web開発」が難しいと感じている方たちで分かれているように見えました。これは、感覚的には、プログラミング初学者関連のトピックとWeb開発関連トピックで分かれていると解釈しました。また、この2つの集団どちらも共通して、「リファレンス」「ターミナルやエディタの操作」といったトピックで難しさを感じていそうです。

トピックごとの相関

Perlのコードを書く際にわからないことがあった時、88.2%の人はインターネットをよく利用する

ここまではPerlの学びはじめを想定した質問でしたが、ここからは現在の状況を伺う質問です。

Perlのコードを書く際にわからないことがあった時、88.2%の人はインターネットをよく利用すると回答しました。 具体的にどういったインターネットサービスを利用しているか集計をとると、「perldoc」「metacpan」「検索サービス」が上位を占めていました。

Perlを学ぶためにあったら良いと思うことは?

Perlを学ぶためにあったら良いと思うことを自由記述で回答してもらいました。複数人から言及のあったトピックは「リファレンスに関する初学者でもわかりやすい入門記事」「最近のPerl、今のベストプラクティスがわかる記事」「Tour of Go、TypeScript playgroundのようなその場で試して、学べるサービス」などがありました。サマリーは次の表の通りです。

Perlを学ぶためにあったら良いと思うことのサマリー

最後に

改めてアンケートにご協力いただいたみなさん本当にありがとうございました。今後の活動のヒントにしていきます!

Perlドキュメントワーキンググループのメンバー公募のお知らせ

こんにちは。id:kfly8です。

Japan Perl Association(JPA)では、日頃、Perlコミュニティに協力をいただきながら、YAPC::Japanといった技術カンファレンスの運営やPerl入学式といった初学者向け勉強会の支援を行っています。

今回、JPAは「Perlドキュメントワーキンググループ(仮称)」という新たな試みを開始します。このワーキンググループは、次のようなことを目指し、定期的にコミュケーションし作業する場です。

  • 和訳に興味があったら、より簡単に参加できる*1
  • ドキュメントの更新日が新しく、情報が信頼できる
  • 目的のドキュメントにたどりつきやすい
  • 最近のPerlの情報をキャッチアップしやすい

これらの事は、このワーキンググループで全て完璧に実現することは難しいですが、継続して取り組み、よりPerlを学びやすい環境作りとその支援をできればと思います。また、ワーキンググループの形を取ることで、コミュニティに参加する人同士の繋がりを楽しみながらできればと思っています!

このワーキンググループに興味のある方は、ぜひ次のフォームからご応募ください。

forms.gle

*1:perldoc.jpではこちらが関連ドキュメント http://perldoc.jp/about

【解決済】Perlのニュースサイト perl dot com のドメインが何者かによって不正に取得されました

※タイトルはSNS等における自動リンクによるリンク拡散を避けるためにperl​.​comの表記を避けています
※本文のperl​.​comの表記には各種ツール引用後の自動リンク防止のため、ドット前後にUnicodeゼロ幅スペースを入れています

2021/02/03 09:20 JST: 各種CPANクライアントの安全性について誤解を招いているケースが見受けられたので表現を改めました

2021/02/06 22:00 JST: 公式情報が更新されました。ドメイン perl​.​com の奪還に成功し権威DNSは正しいアドレスを返すようになっています。しかし、いわゆるDNS浸透問題によって一部適切に新しいアドレスを返していないDNSキャッシュサーバーが存在するかもしれません。よって、利用する方は注意して利用してください。 正しいアドレスは 151.101.*.*/16 のものです。違うアドレスが返ってくる環境においては正しいアドレスが返る状態になるまで引き続きアクセスを控えてください。

2021/04/12 19:00 JST: 2021/02/05時点でTPFによって安全性が確認されました。

log.perl.org

2021/02/02 20:00 JST現在、ドメイン perl​.​com は何者かに乗っ取られ、ランサムウェアを配布するサイトと同一のIPアドレスに向けられています。

perl​.​com は過去はO'Reillyが所持していましたが、その後The Perl Foundationがそれを引き受けPerlに関するニュースサイトを運営しており、Perlやそのコミュニティに関する記事などが提供されていました。

perldotcom.perl.org

なお、プログラミング言語Perlの公式ドメインは perl.org であり、こちらは乗っ取られていません。 また、(特に影響の大きい) cpan.org について適切に管理されていることをThe Perl Foundationが確認しています。(2/1時点)

CPANの利用、Perlそのものの利用に関して基本的に影響があるものではありません。

Perl開発者が気をつけるべきポイントは以下の2点です。

問題が解消するまではperl​.​comにアクセスしないでください

perl​.​comは現在、悪意のある目的で運用されている可能性があります。 この問題が解消するまではこのドメインへのアクセスは控えてください。

もし、perl​.​com の情報にアクセスしたい場合は、 perldotcom.perl.org を代わりに利用してください。

perldotcom.perl.org

perl​.​comのCPANミラーの利用を停止してください

原則として、どのCPANクライアントもミラーの設定を行なっていないデフォルトの状態でではperl​.​comのミラーを利用する事はありません。

もしperl​.​comのCPANミラーを利用中であれば、これを参照しないようにしてください。 代わりにhttp://www.cpan.org/などの別のミラーを参照してください。

この方法については利用中のCPANクライアントのドキュメントを参照してください。

たとえば、CPAN.pm(cpanコマンド)の場合は以下のとおりです。(TPFの告知情報より引用)

# perl -MCPAN -eshell
cpan shell -- CPAN exploration and modules installation (v2.20)
Enter 'h' for help.

cpan[1]> o conf urllist http://www.cpan.org/
Please use 'o conf commit' to make the config permanent!
cpan[2]> o conf commit
commit: wrote '/root/.cpan/CPAN/MyConfig.pm'

なお、CPAN.pm(cpanコマンド)は特に設定をしていない限りはperl​.​comが利用される事はなく安全です。

よく分からず心配な場合は改めて上記の設定をしておくことをおすすめします。

また、cpanm(App::cpanminus)やcpm(App::cpm)においては、実行時に明示的にmirrorオプションを指定しない限りはcpanmでは www.cpan.orgが、 cpmではcpan.metacpan.orgが利用されるため、明示的にmirrorオプションをperl​.​comに指定しない限りにおいて安全です。 cpanmに関しては環境変数PERL_CPANM_OPTの指定についても確認してください。

Carton/Carmelにおいても同様に明示的に指定しない限りは利用されません。 Cartonに関しては環境変数PERL_CERTON_MIRRORをCarmelに関してはcpanfileのmirror指定を確認してください。

いずれも、詳しい設定内容はそれぞれのドキュメントを参照してください。

以上です。 続報があればこのブログエントリを更新する形でお知らせします。

YAPC::Kyoto 2020の開催見送りを決定しました

2020/02/26 11:52 ... 今後の対応について, 第一報を公開しました.

blog.yapcjapan.org


YAPC::Kyoto 2020を主催するJapan Perl Association (以下JPA) 代表理事の id:karupanerura です。

前回のこちらの記事でお知らせしたとおり新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策状況などを見て対応を検討しておりましたが、掲題のとおり開催の見送りを決定したことをお知らせします。

blog.perlassociation.org

背景

既にご存知の方も多いと思いますが2/25(火)付で厚生労働省から新型コロナウィルス感染症の基本方針が発表されました。

YAPC::Kyoto 2020を予定通り開催をする上では、すべての来場者が自己責任の上で参加可否を決められるという前提のもと、運営として十分に安心して参加できる状態を作り上げ、かつYAPC::Japanとして提供したい価値をしっかり提供できることが前提になってくると私達は考えました。

COVID-19のYAPC::Japanに対してのリスク評価としては、今後の1~2週間が感染拡大防止のための山場という見解がある一方で、感染が蔓延期に突入することは避けられないという見方もあり、また飛沫感染による感染であるものの必ずしも症状が出ない状態での感染のリスクが指摘されています。3月末という時期とはいえ、何の対策もせずにこれを開催した場合は来場者の間で感染が広がってしまう可能性は高いと判断しました。

多くの来場者は重症化リスクが高くない方であろう一方で、現状では対処療法しか無い状態で僅かながら重症化のリスクもあり、さらには来場者のご家族や関係者の中には高齢者など重症化リスクの高い方が高い確率で含まれると考えられます。

COVID-19に対する見通しが不透明な中、現状のリソースや会場の構成等を加味した上での可能な限りの対策をしたとしてもスタッフを含む関係者・参加者が十分に安心して参加できる状態を整えられる可能性が低く、またYAPC::Japanは日本全国のPerl Mongersが集い交流する貴重な機会でもあるなかでCOVID-19の感染対策によってそれらを支える場が十分に提供できなくなってしまうという判断をした為、このタイミングでの開催は見送らざるを得ないという判断となりました。

今後の予定

今週中を目処に各関係者に連絡を行い、然るべき対応を進めます。 詳細はYAPC::Kyoto実行委員会から今週中を目処に順次ご連絡いたしますのでお待ち頂ければと思います。

本件に関する連絡窓口は yapc-kyoto-2020-core@googlegroups.com となります。

なお、YAPC::Kyoto実行委員会は解散せずに活動を継続し、今後また改めての開催ができないか検討していきます。