最近CatalystやDBIx::Classで有名なMatt Trout氏とPerl6の開発者の1人であるCarl Masak氏がIRCでPerl5とPerl6の関係性について色々議論した結果基本的な合意が見られたようで、相次いでブログをアップしています。
これまでPerl5コミュニティからは「まだまだ実用段階じゃないのにPerl6なんて大々的に言っているものだからPerl5のネガティブキャンペーンになってしまっている」、Perl6コミュニティからは「なんで開発途上のソフトウェアにこんなにいちゃもんをつけられなければいけないんだ」というような声があがってきていましたが、これは単純にブランディング的、マーケティング的な袖の掛け違いであることが書かれています。
彼らのブログに大きな結論としては、
「Perl6はPerl5とは同じPerlという大家族の一員ではあるが、同じ血統ではない」
ということが強く全面に押し出されています。また、このような話し合いがもたれた結果、perl6.orgのサイト上でも「次世代のPerl」という表現が削除されたそうです。
Perl6がPerl1~5までの哲学や思想を受け継いだものであることは間違いありませんし、Perl"6"という名前も今後変更する予定はないということですが、かといってPerl6はPerl5が突然Perl5に取って代わる事はありえません。
Perl5自体は現在開発者の若返りが多少起こりつつありますが、Perl6や他のLL言語からどんどん良いところを盗みつつ、独自の開発がどんどん進んでいっています。Perl5の現在の利用状況もこちらのブログで「絶好調であり、これまでよりもいっそう活発になっている」との報告もあります。
Perl6が出たらPerl5はお払い箱になる、という考えだったひとはひとまずそれを忘れて、Perl5シリーズを再評価してみるのもいいかもしれません。