perldoc.jp の運営とデザイン公募のお知らせ

JPA の山口です。

オンラインで閲覧出来る、perldoc.perl.orgの邦訳サイトに当たるperldoc.jpですが、これまでtokuhirom氏個人による運営となっておりましたが、現在 JPA が運営母体となるよう手続きを進めております。

デザインの公募に関して

現在のページ構成要素として、概ね下記のようになっています。

これらに対して情報構成要素は同等に、技術ドキュメントとしての見やすさを考慮したデザインをして頂ける方を募集中です。(有償にて発注致します) 特に pod (Perl の標準的なドキュメント生成言語です)から生成した部分は、他の簡易テンプレートと同様に、主要な HTML 要素である次のような要素から構成されます。

  • h1, h2, ...
  • ul, ol
  • pre, code

現在の pod ドキュメントの幾つかを参考にして、汎用的なスタイルを定義して頂けると助かります。

最終成果物としましては、

  • 必要な画像等の元データ
  • スライスした画像
  • デザインした HTML, CSS

になります。

ご興味のある方は 3/12 (月) までに info at perlassociation dot org (at, dot はそれぞれ記号に変換) まで、「perldoc.jp デザイン公募」宛に以下の内容を明記の上、ご連絡下さい。

  • 会社名・組織名
  • 氏名
  • メールアドレス
  • HP
  • 主なポートフォリオ
  • 見積額 (おおよそで結構です)

以上宜しくお願い致します。

Kyoto.pm Tech Talks #01 (2012/3/17) 開催のお知らせ

[以下Kyoto.pmよりのお知らせです]
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こんにちは、柴崎(shiba_yu36)です。
今回はKyoto.pmの立ち上げとKyoto.pm Tech Talks #01開催のお知らせです。

去年のYAPC::Asiaから、京都にもPerl Mongersが欲しいと思って構想を進めてきたKyoto.pmが、ついに3月から活動を開始できることになりました。
そこで最初の活動としてKyoto.pm Tech Talks #01を3/17(土)に開催します!

今回、初の活動にもかかわらずJPA様の支援を頂いて、なんと!! App::Ikachanなどの様々なCPANモジュールの作者であり、WEB+DB PRESS での Perl 連載枠の立ち上げなども行なっているYappoさん(http://blog.yappo.jp/)に、特別講師として京都まで来てもらえることになりました!ありがとうございます!

初の開催ではありますが、出来る限り盛り上げていこうと思っているので、関西にいる皆様、ぜひぜひご参加いただけたらと思っています。参加はATND(http://www.atnd.org/events/25439)で受け付けていますので、こちらから登録してください。

また発表者も現在同時に募集中です。Kyoto.pmは「エンジニアが気軽に発表できる」ということを一番の軸に考え、通常のトークであれば10~40分の間である程度自由に自分で発表時間を決められるようにしています。こちらも募集はATND(http://www.atnd.org/events/25441)で受け付けておりますので、発表してやるぜ!という方は気軽に応募してください!

開催の詳細としては以下のとおりです。
■日程
2012年3月17日(土) 13:00~17:00
■会場
株式会社はてな京都本社 / 御池ビル8F (京都府京都市中京区御池通間之町東入高宮町206)
■懇親会
Tech Talksが終わった後に開催予定。現在計画中。
■連絡・コミュニティ
IRC(#kyoto.pm@chat.freenode.net)
Googleグループ(http://groups.google.com/group/kyotopm)
Kyoto.pm公式ブログ(現在作成中)

それでは当日のご参加お待ちしております!

【目処がつきました】YAPC::Asia Tokyo 2012 の会場候補探しにご協力ください

2012.2.8 16:50 追記

櫛井です!

おかげさまで有力な情報を多数ご提供いただき、2つの会場に絞るところまで

調整が出来ました。皆様ありがとうございました!

また正式に場所や内容が決まり次第、あらためてお知らせいたしますね。

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こんにちは! JPAの櫛井です。

熱気と興奮のうちに終わった YAPC::Asia Tokyo 2011 から早3ヶ月。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日は皆さんにお願いがあり、こうして書かせていただいています。

少しお付き合いください。

遡ること3ヶ月、前回の YAPC::Asia の Closing Talk でJPA代表理事の牧さんが

こんなことを言っていました。

毎年言ってることではありますが、来年YAPCあるの? というのがあります。

 そして今回、真面目に、来年どうなるかわかりません。真面目です。

 やってみようという方がいれば是非声をかけていただきたいなと思ってます。

 来年以降のYAPC::Asiaの進化、それをするための偶然の要素になっていただき

 たいなと思っています。もしいらっしゃいましたらメールをください。

実際、運営を牧さんと私の二人で進めていく中で「来年どうしますかねえほんと」

という話はあったのですが、来年のことはまたちょっと後で考えて、とりあえずは

この場を綺麗にまとめればいいのに!と思った私は、Closing Talk を終えたすぐ後

まさに舞台裏で「最後に感動に水をさすような事を言うなんて!」と牧さんに言いました。

ただ、実際のところ牧さんの気持ちもわかるし、難しいところがあるのもわかってます。

が、言い方ってもんがあるでしょう!と勝手に

一人で興奮していました。 こういう場所を無くしたくない、そう思っていたからです。

エンジニアが集い、互いに切磋琢磨しあえる、こんな素敵な場所を無くす。

無くすとは言わないまでも、そういう可能性を前面に押し出すってのは嫌だったんです。

そして、やはり東京でまたYAPCをやりたいという気持ちに変わりはなく

「東京でやりましょう!」と言い続け、色々な状況がありましたが、本日正式に

 YAPC::Asia Tokyo 2012をやろうとGOサインが出ました!

(個人的にワーワーなってるところ)

ありがとうございます。

というわけで、問題になるのは開催会場でして、このエントリをご覧の方に会場候補

探しをご協力いただきたいのです。過去数年間、素晴らしい会場を提供してくださった

東京工業大学の皆さんには本当に感謝しております。ありがとうございます。

次に開催するための良さそうな会場をご存知でしたら、是非!ご連絡ください!

要件

  • 場所は東京近郊
  • 2012年9月ないし10月の木・金・土が利用可能であること

    • 日程は現時点では応相談

  • 300名〜600名のキャパシティ

    • メイン会場が3-400名収容可能の事
    • その他の部屋が 2-3個。こちらは小さくてOK
  • 予算: できれば 2~3日で100万

    • 150万円くらいまでは問題無し
    • それ以上は要調整
  • その他条件

    • チケットを販売するイベントなので、それを許可してもらえること
    • 会場の近くかどこかで飲食可能なら尚良し
    • WiFi設備有りだと尚良し
    • 外国・関東以外の地域の方も多いので、ホテルから近いと尚良し

ではでは、お心当たりのある方、ツテのある方、あそこよさそうじゃね?という方

yapc-at-perlassociation.orgまでご連絡お待ちしております!

新規PMの設立について

JPAが設立して以来、日本でPerlユーザーグループ・勉強会であるPerl Monger (PM) グループが増えつつあるようです

JPAにも時折設立のお知らせが届きます。最近ではSendai.pm, Niigata.pm (準備中)、Yamaguchi.pm (準備中)等からお知らせが届きました。Nagoya.pmも活動を開始しているようです。自分達でグループを作って、技術や知識をシェアしていくのは大変素晴らしい事ですのでJPAとしても喜ばしい事です。

若干曖昧かもしれないので念のため明記しておくと、JPAは特にPMグループの管理・統括は行っておりません。PMという形は別に制度化されているわけではなく、各々のペースや方式で運営していただいて結構です。新規に立ち上げるのも終了させるのも皆様の自由です。

ただ、どこにどんなグループがあるのか、という把握や http://hokkaido.pm.org, http://fukuoka.pm.org, http://kansai.pm.org 等の pm.org ドメインの取得のために Perl Mongersメインサイトから登録を行う事が慣例となっています(このサイト及びTPF等とJPAは協力関係にはありますが、同じ団体というわけではありません)。

逆にJPAがPMグループに対して行える事は、イベント開催のための支援です。具体的にはJPAメンバーがそのPMにおいて発表をさせていただいたり、他の講師派遣のための支援などを行えます。これまでもHokkaido.pm, Fukuoka.pm, Kansai.pmなどに名だたるPerlハッカーの方々がJPAのこの制度を通じてPMグループの集まりに参加してきた実績があります。このような支援に興味がある方はinfo at perlassociation.orgまでお気軽にご連絡ください。



プログラミング言語"Perl"の商標登録について(異議申立の結果)

こちらでの発表が遅れてしまいましたが、以前お知らせいたしました日本におけるPerlの商標登録について異議申立を行い、その後本件について結果が確定いたしましたので報告させていただきます。結論から言うと取得されていた商標登録第5314384号は10/18日付けで登録が抹消されました。

Perlという技術・言語はこれからもオープンなものであり、使用料等が発生することは一切ありません。

なお今回の異議申立についてはJapan Perl Associationと米国等におけるPerlの商標保持者であるYet Another Society (The Perl Foundation) の連名で行いました。その他情報収集等で様々な関係者の御協力いただきました。この場を借りて皆様に御礼申し上げます。

決定した異議の詳細については下記リンクよりご確認いただけます:

Perl5 PumpkingにRicardo Signes氏

Perl5のリリースマネージャー・プロダクトマネージャーであるところの Pumpking が2年ぶりに交代しました。この2年の間数々のプロセス・組織的な改革を成し遂げたJesse Vincent氏から(氏のYAPC::Asia Tokyo 2011での"Perl 5.16 and Beyond"でのトーク)、今年のYAPC::Asia Tokyo 2011のゲストスピーカーの一人として招待されていた Ricardo Signes氏(氏のYAPC::Asia Tokyo 2011での"Perl 5.14 For Pragmatists" と "闇のEメール伝説(Email Hates The Living)"のトーク)にバトンが引き渡されました。

Ricardo氏は方針的には今後もJesse氏の路線を踏襲していくそうです。Perl 5.15.5 (2011/11/20予定)、 5.14.3 (2011/12/20予定)、そして来春のPerl 5.16のリリースもスケジュール通り行われるそうです。

The Future Of Perl5 の和訳

以下、"The Future Of Perl5" という、Andy Lester氏による Jesse Vicent氏のOSCON 2011での発表内容のまとめです。Perl5 の今後のロードマップがおぼろげに見えてくる良いエントリーだと思いましたので、和訳・意訳しました。

(ここから)

Perl5の開発リード(pumpking)のJesse Vincent氏が今年のOSCONで"Perl 5.16とそれから"という、Perl5 の未来の道筋を解説するプレゼンテーションを行いました。このスライドはslideshareにあがっており、皆さんも是非一読してみることをおすすめします。私はPerl5開発者メーリングリストである perl5-portersをもう数年購読していませんが、このプレゼンテーションは Perl5 をレガシーな環境でも使い続けられるようにしつつ、技術的な革新を行っていくためにどのような試行錯誤が開発者達によって行われてきたのかを改めて浮き彫りにしてくれる素晴らしい資料だと思います。

なお、Pumpkingは厳密には開発リードというか、あちこちの開発者達の意見をまとめる裁定者のような役目を担います。またJesse以前はPumpkingとはPerlのリリース自体の責任を負う人でしたが、リリースプロセスは現在は役目としては別となりコミュニティのより幅広い層の人達が参加できるように改訂されています。

スライド内容のハイライトは以下の通り:

  • Perl5はある一定の変更がなされたらリリースされるのではなく、定期的にリリースが行われる時限リリース方式に変わった。

  • マイナーバージョンが奇数の場合は開発版(例:5.13.x)、偶数の場合は安定版(例: 5.14.x)、というポリシーは以前と同じく続けられる

  • 現在の安定版は Perl 5.14.1 だが、 5.12.4も5.15.0 もちゃんとリリースされている

  • 以前(注釈:Perl 5.12.x以前の話だと思われる)はPerlをリリースするための作業はpumpkingが一人で行って3週間もかかっていた。今は全てがドキュメント化され、数時間で終えられるプロセスとなっている。リリースはボランティアベースで何人のメンテナが順番にその責任を負うようになった。Larry (注:Perlの作者であるLarry Wall氏)曰く「Pumpkingが英雄である必要があった時代は終わった」。

  • Perl5 の開発・リリースが一段と加速するようになり、今度は逆に間違いを犯した場合にその状態から回復する方法も必要となっていくだろう

  • Perl5 はいまよりさらに有効なデフォルト値・動作を有効に変更されるべきである。なおデフォルト値とは以下のような動作の制御も行う物も含め想定している(注釈:use strictのように、プラグマやスイッチでデフォルト

    • 警告(warnings)を有効にする
    • autodieに準ずる動作を有効にする
    • 失敗の戻り値を返すのではなく、例外を使用するようにする
    • 引数が1個と2個のopen()を無効にする
    • Latin-1への自動変換を無効にする
    • UTF-8への自動変換を有効にする
    • 基本的なオブジェクト・メソッドを有効にする
    • 間接的オブジェクト構文を無効にする
  • Perl5 は全ての環境で動くように進化するべきである。全てのOS、全てのブラウザ、全ての電話端末がターゲットである

  • Perl5 コアへの変更は古いコードをちゃんとサポートするべきである。Perl5プログラマー達にPerl5本体の変更から自分を守るための防御的なコーディングを強いる事はしない(注釈:Perl5は基本的にこれまでも後方互換性に相当気をつけて来た数少ない言語です)

  • Perl5ランタイムはスリム化されるべきである。古くからあるいくつかのモジュールはコアから切り離され、CPANへと移動されている。これらは非推奨化されているのではなく、あくまでコアとは別物にされているだけである。

  • また、このようにスリム化されたPerlと、それら全てのモジュールがバンドル化されたPerlの二つのバージョンをリリースするようにするべきである

  • テストスイートは言語本体、バグ修正、そして実装検証の種類に分類されるべきである。

これらの事をなるたけ早くもたらすためにあなたができる事のひとつはPerl5 コアのメンテナンスファンドに寄付することですので、是非ご検討ください

私は個人的にはこのトークを見る事ができなかったので動画があれば是非見たいと考えています。

最後になりましたが、Perl5をこのように素晴らしい物にしてくれているJesseとp5pの皆さんに惜しみない賛辞を送りたいと思います。